9月9日の日経平均は、朝の安値圏からいったん500円あまり上げたものの、その勢いは続かず、最後は126円安で引けました。値動きだけを見ると小幅安ですが、プライム市場では値下がり銘柄が値上がり銘柄を300以上上回っています。
その一方で、電線株やエネルギー株には買いが入りました。指数全体は方向を決め切れず、強い業種と弱い業種がはっきり分かれた一日です。
当日の日本株の動き
日経平均の終値は65,142.78円で、前日より126.55円、率にして0.19%下がりました。始値は65,087.22円、安値は65,017.68円です。前場には65,794.03円まで上がり、前日終値を524.70円上回る場面もありました。
TOPIXは4,046.64で、3.69ポイント安、0.09%安でした。こちらも朝は4,030.34まで下げ、その後4,075.97まで上がっています。日経平均とTOPIXがともに小幅安でも、場中にはかなり大きな往復があったことが分かります。
プライム市場の売買高は23億29万株、売買代金は9兆2,303億1,900万円でした。値上がり601銘柄に対して値下がりは920銘柄、変わらずは33銘柄です。終値の下げ幅以上に、売りが広い範囲へ出た一日でした。
ドル円は日本銀行の公表値で、午前9時が1ドル153.45〜153.47円、午後5時が153.11〜153.13円でした。日中レンジは152.95〜153.93円です。東京時間は153円台を中心に推移しました。
今日の注目銘柄・相場を動かした材料
ロイターは、中東情勢の緊張と原油高を受けたインフレへの警戒が相場の重しになったと伝えています。米WTI原油先物が1バレル94ドル台で推移するなか、東証33業種では石油・石炭製品や鉱業が上昇しました。これは報じられた市場の受け止めで、下落理由を一つに決めるものではありません。
もう一方で目立ったのが電線株です。前日の米国市場で同業株が上がった流れを受けたと報じられ、古河電気工業は12%を超える上昇、住友電気工業とフジクラも大幅高でした。JPXの業種別指数でも非鉄金属は6.88%上がり、33業種で最大の上昇率です。
指数の寄与度を見ると、素材株の上昇が日経平均を支えた一方、消費関連は押し下げ側に回りました。値下がり銘柄の多さと一部の大型材料株の強さが同時に出たため、日経平均の小幅安だけでは場内の温度差をつかみにくい日だった、と整理できます。
本日の注目決算銘柄
三井ハイテック(6966)
モーターコアや半導体向けリードフレームを手がける三井ハイテックは、2027年1月期の中間決算を発表しました。売上高は1,306億72百万円で前年同期比20.6%増、営業利益は118億18百万円で86.2%増です。経常利益と中間純利益は2倍を超える伸びになりました。
| 項目 | 2027年1月期中間期 | 前年同期比・会社予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 130,672百万円 | 20.6%増 |
| 営業利益 | 11,818百万円 | 86.2%増 |
| 経常利益 | 13,319百万円 | 122.8%増 |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 9,943百万円 | 137.3%増 |
| 年間配当 | 19円予想 | 中間6円、期末13円。予想据え置き |
| 通期売上高 | 272,000百万円予想 | 従来254,000百万円から上方修正 |
| 通期営業利益 | 19,500百万円予想 | 従来14,500百万円から上方修正 |
| 通期純利益 | 14,500百万円予想 | 従来10,000百万円から上方修正 |
会社資料では、電動車向けモーターコアの販売増に加え、車載・民生向けリードフレームの需要、価格転嫁、円安などが増収増益に寄与したと説明しています。電子部品では、AIデータセンター投資に伴う周辺需要の増加も挙げました。
通期予想は、売上高を2,540億円から2,720億円へ、営業利益を145億円から195億円へ引き上げています。ただし、下期は一時的な利益の反動や先行投資費用、資材・エネルギー価格の上昇を見込み、上期より利益が減る想定です。
次に確認したいのは、上期の増益がどこまで本業の数量増と価格転嫁で続くかです。下期想定の1ドル158円に対して9月9日夕方は153円台なので、為替前提との差も今後の説明で見ておきたいところです。会社予想は現時点の見通しであり、達成を保証するものではありません。
翌日の決算予定!注目銘柄をピックアップ
9月10日は、積水ハウス(1928)の第2四半期、タイミー(215A)の第1四半期、ビジョナル(4194)の本決算が予定されています。積水ハウスは中間期の進捗と通期予想・配当、タイミーは期初3カ月の成長と利益のバランス、ビジョナルは通期着地と次期見通しを確認したい日です。
このほかにも複数社の発表が予定されています。決算の発表時刻や日付は会社都合などで変わることがあるため、取引前後に各社IRと適時開示を確認してください。
明日の注目イベント
海外では、欧州中央銀行(ECB)が9月10日に金融政策会合を開き、その後に記者会見を予定しています。政策判断だけでなく、物価と景気への説明がユーロ相場や欧州金利の材料になり得ますが、市場の反応を事前に決めつけることはできません。
米国では、8月の生産者物価指数(PPI)が米東部時間午前8時30分、日本時間午後9時30分に発表される予定です。原油高への警戒が日本株でも意識された直後だけに、企業段階の物価がどのように出るかを切り分けて確認したいところです。
参考にした公開情報
免責事項
本記事は、公開情報をもとにした個人投資家向けの情報整理です。特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資勧誘や利益を保証するものでもありません。
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